奈良家住宅は、木造２階建ての建物である。主屋と別棟が国の登録有形文化財として登録された。県庁前の通りに面しており、宮崎中心市街地の近代化を今に伝える店舗兼用の住宅である。
　主屋は木造２階建で、入母屋造りで瓦葺きの屋根を持つ。正面には庇を有している。１階の正面側は格子付の出窓とガラス戸がある。１階とに２階とも丁寧なつくりの和室が配されている。
　別棟は主屋の東側に位置し、入母屋造りで瓦葺きの屋根を持つ木造２階建てである。建物の下階は下屋、上階は窓庇を廻らせている。玄関は建物の北西側に設けられている。建物内は和室で構成されており、各部屋の欄間には菊花や扇面といった意匠をあしらうなど洗練されたつくりである。