宮崎県立美術館
宮崎県立美術館外観 ロビー
コレクション展

当館の収蔵作品を紹介するコレクション展。郷土作家はもちろん、海外の著名な作家の作品も多数紹介しており、
県外から来られたお客様にも大好評をいただいています。コレクション展は年に4回、多彩なテーマを設けて開催します。

第3期 コレクション展

名品セレクションV  

ピエール・ボナール「葡萄を持つ女」

ピエール・ボナール
「葡萄を持つ女」

 宮崎県立美術館では、「郷土出身作家及び本県にゆかりのある作品」、「わが国の美術の流れを展望するにふさわしい作品」、「海外のすぐれた作品」という3つの方針にそって、作品収集をすすめてきました。現在、総収蔵点数は4,000点を超え、全国に誇れる充実したコレクションになっています。

 ここでは、この中から国内、海外の名品、そして当館が誇るシュルレアリスムコレクションの名品を選りすぐって紹介しています。 また、今回は、黒の技法ともよばれる版画、メゾティントの名品を紹介します。

     
宮崎の美術V 〜 版画の みりょく 〜   有田 四郎「製錬所」

有田 四郎
「製錬所」

 版画は、版を介して制作をしていくため、素材や技術上での制約が作品に大きく関わってきます。しかし、そのことにより生まれる効果的な表現も多く、これまでにも多くの作家が版画技法を用い、いろいろな表現で制作をしてきました。

 日本版画協会審査員でもあった版画家の黒木貞雄は、木版による力強い線でエネルギー溢れる作品を残しています。洋画家の加藤正は、エッチングやリトグラフによる魅力的な線や色の表現で、多くの版画作品も制作しています。また、シルクスクリーンを用いた河辺一周の作品には、配色の工夫により生じる色の響き合いが感じられます。

 ここでは、それぞれの版画作品をとおして、それらの魅力をご堪能ください。

     
山口長男と抽象絵画   マーリオ・チェローリ「昇る人と降りる人」

山口長男
「作品」

 日本近現代絵画に大きな足跡を残した山口長男(1902-1983)(明治35〜昭和58年)の作品を展観します。山口は、現在の韓国ソウル市に生まれ、上京後東京美術学校を卒業し渡仏します。佐伯祐三や荻須高徳らと行動を共にした後、ソウルで制作しながら二科会内部の前衛的グループ「九室会」に参加します。

 昭和初期から抽象画を描き始め、画面は次第に簡略化していきます。幾何学的な形を組み合わせるなどした独自の形態を黒や茶、黄土色で塗り込めた山口の作品は、国内外で高い評価を得ました。抽象画でありながら、具体的な対象や自然などの観察を重ねることで得られるイメージをもとに制作されており、無機質な抽象画とは異なる暖かみのある独特の魅力を感じさせてくれます。

 本展示では、1950年代以降の代表的な油彩作品をはじめ、1930年代の初期作品、墨による素描作品や絵付け陶器により幅広い山口の芸術を紹介するとともに、同時代に活躍した抽象作家の作品を併せて紹介します。

     
瑛九の点描   瑛九題不明

瑛九
題不明

 瑛九(本名・杉田秀夫)は、1911(明治44)年に宮崎市で生まれ、自由に表現したいという思いのまま、生涯を通じて写真や版画、油彩など様々な技法に取り組み、常に新しい表現に挑戦し続けました。

 瑛九は、最後に画面を無数の点で埋めつくす抽象絵画に到達します。初めのうちは、形や大きさが不規則な丸やおはじき状だったものが、次第に小さくなり、やがては微細な点へと変化していきます。また、画面は、それまでになく大きなものも描かれるようになりました。絶筆となった大作「つばさ」を制作中の瑛九は、友人に「こうして、筆がすーっと画面に吸いこまれるのですよ」と話し、何千、何万もの点を夢中でカンヴァスに描き込んでいきました。

 無数の点が覆いつくす作品群は、宇宙のような奥行きをもって私たちを包み込み、瑛九の精神を体感させてくれます。


みやざきデジタルミュージアム
コレクション展で展示している当館収蔵作品の画像や解説等(一部)がご覧になれます。

名品
セレクションV

「ユーロップとゼウス神牛」 山口 薫
「肘かけ椅子のベルベット帽の女と鳩」 パブロ・ピカソ
「びんとレモンと赤い壁」 浜口 陽三
「窓辺の猫」 長谷川 潔
「白紙委任状」 ルネ・マグリット

宮崎の美術V

「雨の坪谷川」 黒木 貞雄
「鳥」 黒木 郁朝
「落ちた星座」 加藤 正
「漂う仮面たちは」 加藤 正

山口長男と抽象絵画

「庭」 山口 長男
「黄色いかたち」 山口 長男
「偏」 山口 長男
「汾」 山口 長男

瑛九の点描

「まつり」 瑛九
「つばさ」 瑛九
「眼」 瑛九
「青のれいめい」 瑛九

平成26年度コレクション展

展覧会名 内 容 会 期

第1期

  • 『名品セレクションT』

  • 『宮崎の美術T』
  • 『彫刻家のドローイング』

  • 『瑛九の線』

  • 『イタリア彫刻
      ニンゲン ノ スガタ』

 

  • ピカソやミロ、山口長男や菅井汲など、
       海外作品及び国内の名品を紹介します。
  • 山内多門や岡峯龍也、雨田正など、郷土作家の作品を紹介します。
  • 彫刻が生まれる思考過程が表された、
       彫刻家による素描、版画等を紹介します。
  • 瑛九が求め続けた新しい様々な表現を垣間見ることができる
       デッサンや水彩画を、その後の代表的な油彩や版画とあわせて紹介します。
  • 量塊から形態の追求へと移行した
       20世紀の彫刻造形を視点に作品を紹介します。
平成26年
4/18(金)〜
7/7(月)

終了しました

第2期

たんけんミュージアム2014
『森へようこそ!』

子どもから大人まであらゆる人を対象にいろいろな鑑賞の方法を紹介します。 平成26年
7/12(土)〜
9/30(火)

終了しました

第3期

  • 『名品セレクションU』
     
  • 『宮崎の美術U』
  • 『瑛九とその周辺』
     
  • 『イタリア彫刻
       
    ロッソから』
  • 『イタリア彫刻
      息づくフォルム』

 

  • シニャックやマグリット、山元春挙や堅山南風など、
       海外作品及び国内の名品を紹介します。
  • 益田玉城や上村次敏、石井秀隣など、郷土作家の作品を紹介します。
  • デモクラート美術家協会、自由美術家協会等を通じて
       交流のあった作家たちの作品とあわせて紹介します。
  • ロッソを起点とするイタリア彫刻の流れを視点に作品を紹介します。
       ※12/20まで 
  • 伝統的な技法やフォルムを現代に取り入れたイタリア彫刻。
       その流れを素描や版画作品とともに紹介します。
       ※企画展示室にて1/6〜1/25

平成26年
10/5(日)〜
平成27年
1/31(土)

終了しました

第4期

  • 『名品セレクションV』

  • 『宮崎の美術V』
  • 『山口長男と抽象絵 画』
  • 『瑛九の点描』

 

  • ルオーやボナール、須田国太郎や麻生三郎など、
       海外作品及び国内の名品を紹介します。
  • 有田四郎や黒木良典、河辺一周など、郷土作家の作品を紹介します。
  • 山口長男の代表的な抽象絵画を中心に、
       同時代の抽象作家の作品を紹介します。
  • 油彩、版画、フォト・デッサンなど、それぞれに展開した
       瑛九独自の表現による代表作品を紹介します。
平成27年
2/6(金)〜
4/19(日)

過去のコレクション展はこちら(PDFファイル 46.5KB